連帯保証人対策
破産宣告の申立てをすることによって、連帯保証人が債権者から一括返済を要求されるようになるので、注意が必要です。
弁護士に依頼して自己破産の手続きを進める場合、早い段階から弁護士に連帯保証人の存在を知らせておいた方が良いです。
主債務者が破産し、連帯保証人が同時に破産しないという場合には、主債務者と連帯保証人の利害は衝突する可能性が非常に高いからです。
また、連帯保証人が一部でも債権者に保証人として返済すれば、その限度で「債権者に支払った分を返してくれ」と主債務者に請求することが認められています。
債権者の性質によっては、連帯保証人にも代理人をつけないと連帯保証人の平穏な生活が害されることもあります。
そのため、連帯保証人にも弁護士をきちんとつけて対応することが望ましいです。
原則として、同じ弁護士が主債務者と連帯保証人の代理人を務めることは出来ないため、自分がお願いした弁護士のつてを頼りに探してあげるのが、最低限のマナーと言えます。
債権者一社だけの連帯保証であれば、五万~二十万程度で弁護士に依頼出来ます。
保証人にも支払能力がない場合は自己破産できるか
例えば、夫が借金をして妻が連帯保証人になった場合を考えてみましょう。
この場合、夫に支払能力がなければ、連帯保証人である妻が借金の支払義務を負います。
したがって、妻も支払能力がない場合は、自己破産する必要があるといえます。
このことは、親が保証人になった場合や友人が保証人になった場合についても同様のことがいえます。
なお、夫婦や親子で自己破産する場合は、破産申立書類は別々に作成しますが、裁判所では一家族同時に手続きすることになるので裁判所の理解をえやすいし、また、弁護士に依頼する場合、書類を作成する上でも比較的簡便なので弁護士費用も割安になるでしょう。